• 店主 19th Uramoemon Futami

「それ、フツーでしょ?」

よく会話の中で聞かれる言葉である。 「フツー、言わないよね?」 これらは常識的な範囲があらかじめ決まっていて、その範囲内であることを指している。

うちに来るお客様でもメニューを見ながら「どれがフツーですか?」と聞いてくる方がいらっしゃる。 あるいは「これってフツーにおいしいよね」なんて言っている若い子たちも見受けられる。 「オススメはなんですか?」みたいな使い方なのが、今ひとつ理解に苦しむ使い方であるが、この話者は「どれがおいしいのか?」とか「みんなはどれを選んでいるのか?」みたいなことを聞いているのだろう。 そして【フツーに〜】の場合には、普通=平均的な・凡庸なという意味合いではなく、すごく〜・超〜といった使われ方だと推測できる。 言葉の使われ方については、時代を経るごとに変化しているから、ことさら目くじらを立てるつもりはないのだが・・・。 でもね、【普通】とか【フツー】とはなにかということをもっと考えてから言葉にしたほうがいいのでは?と思ってしまう。 漢字で書く【普通】とカタカナの【フツー】もニュアンス的に異なる気がする。 この【フツー】という概念は、社会が、いやマスコミが、さらにいうならネット上のコミュニティーが作り出した「常識」という概念であるとつくづく思う。 そのつくられた常識に私達が無意識にすり寄って、そこに溶け込んでしまった結果がこういう言葉を生み出しているのだ。 言うなれば捏造されたモノに振り回されるような生き方は、「自分」というものを見失った生き方であるから気をつけたほうがよろしい。

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